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メガネと疲れ目

初老を迎えると、調節力(目の中のレンズを厚くして近くを見ることができるようにする力)の衰えが目立ち始め、さらにレンズ(水晶体といいます)が固くなってくるため近くにピントが合わなくなります。いわゆる、老眼の始まりです。自覚的には、疲れや、あまり本が読みたくなくなったなどです。無理に抵抗せず、適切なめがねをかけることが必要です。

また老眼以外にも疲れ目を生じる原因がでてきます。メガネがあわない場合はもちろん、女性であれば更年期障害などです。しかし、意外と多いのが遠視の方に調節力の衰えが加わり生じる疲れ目です。遠視の方は、本来は遠くも近くも見えにくいのですが、若いときは自分の調節力を使うことにより、遠くも近くもよく見ることができるのですが、年をとり前述のように調節力が衰えてくると、遠視をカバーできず、視力が低下したり、見えても常に調節力を使っていないといけないため疲れやすくなるのです。こういった方は、遠視のめがねをかけることにより、遠くもよく見え、さらに疲れ目も嘘のように無くなることがよくあります。

メガネは、本来医療用具と考えられ、眼科で処方されるべきものなのですが、眼科受診が面倒なため、直接メガネ店で検査し求められる方が意外と多いようです。しかし、前述したように、症状と眼科的検査により適切なメガネを処方しないと、疲労は募るばかりです。果ては強度の頭痛や吐き気を伴い、内科や脳外科の診察を受けなければならないこともあります。かすみ目や視力の低下がなくとも、目が疲れた、肩が凝るなどの症状がある場合は、一度眼科を受診し検査を受けてみて下さい。特に、若いときは遠くがよく見えたのだがという方は遠視による疲れ目があるかもしれません。

たかがメガネ、されどメガネ!